• メタボリックシンドロームの方には歯周病菌が多い

    メタボリックシンドローム

    食べ過ぎや偏食、運動不足、不規則な生活習慣を続けていると、内臓に脂が溜まって、いわゆる肥満に近づきます。この内臓脂肪型肥満に加えて、脂質異常、高血圧、高血糖の動脈硬化リスクが2つ以上重なった状態を、「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」と呼びます。
    一つひとつは軽度でも、リスクが重なると心臓病や脳卒中といった生活習慣病を引き起こしやすくなります。

    実はこのメタボリックシンドロームの判断ベースとなる内臓脂肪の増加や肥満が、歯周病の罹患率を高めるという研究結果があります。
    肥満によって巨大化した脂肪細胞の中に、免疫細胞のマクロファージが入り込んで増殖すると、炎症を誘発するTNF-α(腫瘍壊死因子)が大量に分泌されます。実は、このTNF-αが、歯槽骨の吸収、ひいては歯周病を引き起こすと考えられています。

    歯周病

    また、歯周病の病巣から放出されるLPS(歯周病菌由来の毒素)やTNF-αは、脂肪組織や肝臓のインスリン抵抗性を増加させ、血糖値を上昇させます。それらが増え過ぎると、血管が詰まりやすくなり、再びマクロファージが増えて、脂肪細胞を活性化させるという悪循環に陥ってしまうのです。
    脂肪細胞から分泌される物質には、TNF-α以外にも、アディポネクティン、PAI-1(Plasminogen activator inhibitor-1)、アディプシンなどがあり、これらはどれも炎症をひき起こす物質です。中でもPAI-1は、血液の凝固を促し、虚血性心疾患に関与します。血中にPAI-1が増加すると、歯周組織の毛細血管にも血液が流れにくくなるため、歯周病が悪化しやすくなります。

    メタボリックシンドロームは、太って脂肪細胞が増えて大きくなったり、体内に炎症をひき起こす物質が大量に分泌される病気です。メタボリックシンドロームの方の血液を検査すると、炎症を示す高感度CRPマーカーの数値が基準値よりも高くなっています。
    歯周病は、歯肉に炎症が起きている状態です。つまり、肥満は歯周病にとっても大きなリスク因子になるわけです。

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