キッズスペース・キッズ診療室をご用意しております
えいふく総合エキ歯科では、生涯にわたってお子様の歯を守るため、小児歯科において特に虫歯予防を重視して治療にあたっております。もちろん虫歯になってしまったというお子様も、一人一人のペースに合わせて治療を行っていきますので、歯医者が初めての場合でも安心してご来院ください。
当院の3つの虫歯予防
シーラント
シーラント(小窩裂溝填塞法)とは、主に虫歯になりやすい「奥歯の溝を白いプラスチックの樹脂で埋める」虫歯予防処置をいいます。汚れがたまりやすく磨きにくい奥歯の溝は、非常に虫歯になりやすいハイリスクな場所になります。
シーラントはその溝を綺麗な状態で密閉し、虫歯菌等を物理的にブロックすることで、虫歯になりにくくする処置です。
ただし、シーラントは永久的なものではありません。普段の食事や運動時の噛み締め、経年劣化によって外れてしまうことがあります。そのため、シーラントの処置をした後も、定期的に歯科医院でチェックしていただくことを推奨しております。
歯磨き指導
歯磨き指導は、一番重要な虫歯予防です。歯科医院で定期的にシーラント、フッ素塗布、クリーニングをしていても、毎日蓄積されるプラーク(歯垢)や虫歯菌を抑制することはできません。
そのため、当院では歯磨きの正しい知識、方法をお子様にもお教えしております。小さいころから正しい歯磨きの仕方を覚え、大人になってからもその習慣が続くことで、現在だけでなく未来の歯も守ることができるのです。
まだ仕上げ磨きが必要な場合には、保護者の方にご協力をお願いすることもございます。普段の歯磨きで難しいこと、不安なことがあればお気軽にお尋ねください。
フッ素塗布
ご家庭の歯磨き粉に配合されているフッ素と、歯科医院で塗るフッ素は何が違うかご存じですか?それは、「フッ素の濃度」です。歯科医院では、濃度の高いフッ素を使用して虫歯の予防効果を高めます。
生えたばかりの子供の歯は、私たち大人の歯とは異なり、非常に柔らかく脆い状態です。
フッ素は、そんな柔らかいお子様の歯ほど高く効果を発揮しますので、生え変わりの激しい時期には特にフッ素配合の歯磨き粉の使用や、歯科医院での高濃度フッ素塗布が推奨されています。
フッ素の力
フッ素には、虫歯の発生・進行を防ぐ効果があります。「フッ素は歯が強くなって、虫歯になりにくいもの」というのは広く認識されてはいますが、具体的にはどのような働きがあるでしょうか?
歯の質が強くなる
歯の表面(エナメル質)は、主に「ハイドロキシアパタイト」という結晶から成り立っており、その割合は97%と、非常に高い割合を占めています。しかし、このハイドロキシアパタイトは、虫歯菌の出す酸に弱いという特徴があります。
この時に活躍するのが、フッ素の力です。
フッ化物の作用によりハイドロキシアパタイトは「フルオロキシアパタイト」という頑丈な結晶になります。この結晶構造は、虫歯菌の出す酸に強く、虫歯のリスクを減少させる効果を持っています。「フッ素で歯が強くなる」というのは、この化学反応が行われるためなのです。
再石灰化の促進
普段お口の中は中性の状態ですが、飲食をするとお口の中は酸性となり、歯の表面が溶けだす「脱灰」という現象が起こります。ただ、その状態がずっと続く訳ではなく、唾液の力によって溶けた歯を修復する「再石灰化」が行われます。
フッ素には、歯を修復するこの再石灰化の力を促進する働きがあります。再石灰化が促進されると、その分歯へのダメージを防ぐことができ、虫歯になりにくい環境になるといえます。
虫歯の菌を弱らせる
上記でお話した「脱灰」でなぜ口の中が酸性になるかというと、虫歯菌が酸を吐き出して歯を溶かそうとしているためです。フッ素はこの菌に作用して、細菌の活動を弱らせる効果があるといわれています。
虫歯菌が弱ると、歯を溶かす原因となる酸を出しにくくなり、脱灰の作用自体もまた弱まるという事になります。こういった点でも、フッ素は虫歯から歯を守っているといってよいでしょう。
子供の歯、よくある質問Q&A
Q.生えたての乳歯に歯磨きはどのようにすればよいですか?
A.歯ブラシや、ガーゼ、フロスを使い分けて
小さな前歯が生えてきたら是非一日に一度は歯磨きをして下さい。とは言え、まだまだじっとすることが出来ない乳幼児ですので難しいと感じている保護者の方も多いと思います。
歯ブラシができれば一番良いのですが、できない場合は清潔なガーゼで歯を拭うことをおすすめします。ガーゼであれば、お口の中を傷つけることもありませんし、赤ちゃんも嫌がらないことが多いのではないでしょうか?
複数本生えてきた時には、柄のついたフロスがあるとより効果的だと思います。特に上の前歯の間は汚れが貯まりやすく虫歯の好発部位ですので注意してください。
また虫歯予防のフッ素ですが、乳歯が生えてきたら使用して下さい。フッ素入りのジェルなどが良いと思います。生えたての歯には、よりフッ素の効果だ高いので安心して使って頂きたいと思います。歯ブラシや、ガーゼ、フロスにつけて使うと良いです。
いやいや期の二歳ごろになって、急に歯磨きを始めてもなかなかうまくできなくて歯磨きが嫌いになってしまうこともあります。赤ちゃんの頃からお口の中を触られることに慣れさせておくことが大切だと思います。
Q.虫歯予防のため、甘いものを食べてはダメですか?
A.甘いものを制限するよりも、だらだらと食べ続けないことです
虫歯を心配して甘いものを我慢している方はいないでしょうか?もちろん甘いものを食べなければ虫歯になるリスクは減らすことが出来ると思います。しかし、甘いものを我慢するなんてとてもできないし、仮にできたとしても幸せが少し減ってしまうのではないと思ってしまいます。
私たち歯科医師も、甘い物を全く制限していません。糖尿病などでお医者さんから制限を受けている方は仕方ないと思いますが、虫歯の予防として甘いものを我慢し過ぎる事はしなくても良いと考えています。
お口の中は食事すると酸性になり歯が溶けやすい環境になります。しかしながら唾液がしっかり作用すれば30分程で酸が中和され虫歯になりにくい状態に戻ります。ところが、間食の回数が多かったり、お口の中にずっと食べ物がある状態が続くとお口の中の酸性になっている時間が長くなり虫歯ができやすくなってしまうのです。
大事な事は、だらだらと食べ続けないことです。甘いものを食べるときは食後のデザートしてまとめて食べるのが良いでしょう。また、間食する場合でも午前中1回、午後1回くらいにすることをお勧めします。いわゆるおやつの時間ですね。
逆に1日に7回以上お口の中に食べ物を入れると虫歯のリスクが増えるのでやめましょうという実績のある予防法もあります。
食後のデザート、2回程度の間食、フッ素配合の歯磨き粉での歯ブラシ、そして仕上げ磨きと定期健診で楽しく予防を続けていきましょう。
Q.大人から子供に虫歯菌が感染するというのは本当ですか?
A,本当です。生まれたばかりの赤ちゃんのお口には、虫歯菌が存在しません。
しかし、歯の生え始める1歳7か月~2歳7か月の、「感染の窓」とも呼ばれる時期に虫歯菌の感染が多く起こるといわれています。この時期に感染を最小限に抑えること、もしくは感染しても虫歯になりにくい環境にすることが重要です。
あまりに感染を気にするあまり、ナーバスになってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、感染してもアプローチ次第で虫歯になりにくくすることは十分に可能ですので、気を負いすぎないように過ごすことをおすすめいたします。
Q.子供が歯医者嫌いです、大丈夫でしょうか?
A.もちろん大丈夫です。
早急に処置が必要な部位がない場合、無理やりに治療を行うことは致しません。また、歯科医院が初めてというお子様も大歓迎です。現在成人されていて「歯医者が好き」という方は中々いないのではないでしょうか。
一昔前は「歯医者は痛くなってからいくところ」でしたが、今は「健康を維持するため、痛くならないためにいくところ」という価値観に変わりつつあります。子供の頃に怖い・痛い思いをすると、大人になっても歯科医院から足が遠のき、重症化してしまうケースも少なくありません。
そうならないように、当院では小さなころから歯科医院に慣れていただくという事を目標にしています。定期健診で健康を維持する習慣が身につけば、大人になって保護者の方の手が離れてもおのずと歯の健康は保たれるはずです。どうぞ気兼ねなくご来院ください。
Q.フッ素は発育に影響が出て体に悪いと聞きますが、害はないのでしょうか?
A.用量を守れば害はありません。
また、フッ素を使用したからと言って、発育に影響が出たという例もありません。フッ素は身体に悪いものだと聞いたことはありませんか?フッ素は食品や飲料にも含まれていて、私たちが日常的に摂取している、非常に身近なものでもあります。勘違いしたままだと、虫歯から歯を守る機会を失ってしまうかもしれません。
体に必要なものでも、多量に取りすぎれば危険なものになってしまうものは多くありますよね。例えば「塩」は、足りなすぎると倦怠感や低血圧の症状が起こりますが、取りすぎれば下痢や高血圧などの原因にもなってしまいます。
同じように、フッ素も適切な量を使用している分には全く問題はなく、むしろ歯にとってはメリットしかありません。また、長年の研究に基づき、WHOもフッ素の使用を推奨しています。安心してお使いください。
フッ素を用いた虫歯予防法としては、
- フッ素配合歯磨き粉の使用
- 歯科医院でのフッ素塗布
- フッ素洗口
があります。どれも継続して行うことが重要ですので、不安なことなどがございましたら、一度当院でご相談ください。
子供の初期の虫歯について
初期虫歯という言葉をご存じでしょうか?
虫歯は、虫歯菌の代謝物である酸によって歯が溶けていく病気ですが、いきなりポンと穴ができるわけではありません。最初は、歯の表面を少しずつ溶かしていき、あるところまで進行すると穴があいてしまうのです。残念ながら穴が開いてしまうと、これ以上の進行を食い止めるために削って詰める治療をしなければなりません。
しかし、初期の虫歯の場合は削る治療をせずにフッ素を塗布したり、適切な歯磨き指導や管理をすることで削る治療をしなくてもよくなる場合もあります。
白い状態を見つけたらすぐ受診!
それでは初期虫歯をどの様に見つければよいでしょうか?
結論としては、保護者の方々がよくお子さんの口の中を見てあげることが一番大切だと思っています。そして歯の色をよく見てあげることが重要です。
虫歯は酸で歯が溶けていくときに、まず白くなっていきます。そしてだんだんと表面がざらざらした感じになっていき、褐色になり、穴があきます。
最初の白くなっている状態を初期虫歯と呼んでいます。褐色になったり穴があいてしまうと治療しなければなりません。保護者の方々には、この白い状態を見つけたら、できるだけ早く歯科医院で診てもらうことをお願いします。
初期虫歯は、早期発見、長期管理が大事ですよ。
また、歯の表面に黄色っぽい汚れがある場合は、長い間磨き残しがあった事が疑われますので、よく磨いてあげて下さい。汚れを残しておくと、虫歯になってしまいますからね。