噛み合わせの悪さから不定愁訴や病気に
残っている歯の数が少ないほど、認知症が進行しやすい理由として、歯が足りないことによる噛み合わせの悪さを報告するデータがあります。
東北大学大学院歯学科の渡邉誠教授のグループが、70歳以上の高齢者195名の脳をMRIで撮影したところ、歯の噛み合わせが悪く、上下の歯が接する場所が少ないほど、記憶に密接に関係する脳の部位や、計算や思考、空間認識などの高次機能と関係する領域の容積が明らかに減少していることが確認されました。つまり、噛み合わせが悪いと、記憶に関する部分の脳がしっかり働かなくなるというのです。
噛み合わせの悪さによって体にトラブルが引き起こされるのは、脳だけではありません。
頭痛や肩こりもそうです。例えば、左右どちらかの奥歯が抜けたままになっていると、噛むときに左右のバランスが崩れます。その状態を放置したまま食事を続けていると、歯が抜けている側とは反対の肩や背中にこりが引き起こります。それは、噛み合わせのバランスが悪いことで、体の中心軸を保つ働きをもつ顎関節がずれて、重い頭を支える頭頸部の筋肉を不自然に引っ張り、緊張させるからです。
また、咀嚼筋の動きにもアンバランスが生じ、それによって、首の筋肉が緊張してしまい、肩や首、背中のこりなどの症状が現れやすくなります。肩の筋肉が硬いと、腰の筋肉も引っ張られるため、腰痛になる人もいます。そのほか、頭痛、不安、落ち込み、イライラなど、なんとなく体調がすぐれない不定愁訴も、歯の噛み合わせの悪さが原因になっている可能性があります。
歯は噛むことができさえすれば良い、噛み合わせの悪さなんて大した問題ではない、と思っている人は多いかもしれませんが、それは正しくありません。ごくわずかな歯のずれでも、全身の関節、筋肉、リンパ系、体液系に影響を与え、心身にさまざまな症状をもたらすのです。
実際に、噛み合わせを調整しただけで、不定愁訴が解消したというケースは珍しくありません。噛み合わせが良くなると、顔や姿勢の歪みも解消されます。左右のバランスが整うため、体の中心に重心がくるようになります。重い頭も重心線上に乗るため、体からは無用な緊張が解け、こりも解消されるといった良い連鎖が起こるのです。
歯が1本抜けただけでも、噛み合わせのバランスが崩れます。放置していると、抜けた隣の歯が傾いてきたり、そのうち対合する歯が伸びてきて歯根がむき出しになってしまいます。結果として咀嚼能力の低下、歯周病、顎関節症などの原因にもなります。
歯が数本抜けた状態を放置していると、前歯にも影響が及びます。
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